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    1月30日?曜日
    日曜日、快晴、まっ昼間。
    ディスプレイのラフをやっきになって作成中、アホの代名詞、 名和はじめから電話。
    「マイネームイズ……」
    「なによっ何か用?」
    「今なにしてるのー?」
    「しごと」
    「ボクねえ、今なにしてると思う?」
    「知らない。切るよ」
    「今、年賀状作ってるんだよね。あぶり出しのやつ」
    「切るよっそれどころじゃないんだよ」
    「遅いと思ってるでしょー」
    「べつに。じゃあね」
    「遅くないんだよ。早いんだよ」
    ガチャ!

    そして約6時間後。
    シャワーを浴びながらふと気付いたんだけど、(そういうことってあるでしょう)もしかしてあのバカ、来年の年賀状を作っていたのではないだろうか。
    多分、いやものすごい確率で絶対そうだろう。

    名和君だもの。

    軽いめまいと虚脱感を味わいながら、ふたたび電話を取る。仕事の〆切が昨日だったことが判明し中途ハンパだっためまいは確実な手応えに。
    それでも、名和はじめ『2001年版あぶり出し年賀状作成』よりもムダな一日を過ごしたとは何がなんでも信じたくない私は今、「パラサイトイブの主人公AYAの膝を手に入れたい」と願掛けすることで現実逃避にまんまと成功。

    人間だもの。
    (C)相田みつお




    1月23日?曜日
    自慢ではないが、つーか自慢であるはずがないのだが、トートツに男から一方的に惚れられてセックスに至ったことは一度もない。
    非常に恥ずかしい話であると同時に、ちとヤバイのではないかと思うのだがどうだろうか。
    これは穴を持つ生物としての特権をはく奪されたも同然ではないのか、神よ。

    このようなトートツ型一方通行な一通男が目の前に現れると、私はアレルギー反応をおこす。
    たとえ
    (いい男なんだけどな……)と思っても、
    「いいお友達でいましょうね、んふ」
    などと甘っちょろいことは決して言わずにタマキンつかんで捻りあげる勢いで、再起不能一歩手前にしてしまう。

    逆に
    「おっ?」
    と言う男が現れると、私に気があるかどうかなどは関係なく、モーレツな、他人から見ればけっ飛ばしたくなるような、つーかその他人が私だったら確実にけっ飛ばしてるような、そんなあからさまなモーションをぶっかけて相手の判断能力をマヒさせてしまう。
    まあいくら私でも最初から
    「セックス!セックス!セックスー!!!!!」
    とコ洒落たマネは滅多にしないのだが、これもまた他人から見れば身体中でそう言ってるらしいのだ。気付かないうちに人文字でも作っているのだろうか。いや、それはないだろう。難しそうだ……。

    この私の恋愛傾向は、私がドッチボールの天才と崇められ、休み時間はヒッパリダコだったことと深く関係がある。ような気がする。
    いつも最後まで残っていた私はボールから逃げ、かわすのが大の得意だった。ポケットに手をつっこんだり片足飛びをしたりハナクソをほじったりして相手を挑発するのも決して忘れなかった。
    そんでもって私がボールをつかむと、
    「あっUFOだっ!」
    とか何とか言って小汚い戦略で相手の注意をそらしたスキにバキューン!ターゲットは必ずしとめた、言ってみりゃあ女版『次元大介』である。ぜんぜん違います。

    つまり、私は女の尻を年中追いかけ回しているような男が大好物ではあるが、その矛先が私に向けられると、ついあの輝かしいドッチボールの記憶がよみがえって身体中で反応してしまうのである。これを専門用語で条件反射と言います。

    運命の男はこれから先も私が見つけて私が決めるのか。
    誰かが私を見つけて私に決めてくれることはないのか。
    いや、あっても、私はまた昨日のように
    「ザンネンでーしたーまーたドーゾー!」
    と真摯な男の子の腕をひねりあげるのだろう。

    待ってはいても『白馬の王子さま』などは私の目の前に現れないということだ。
    いや、でもちょっとは待ってるかな?アンタ、どう?


    1月9日?曜日
    「100万ヒットホームページを作った人々」
    著者 金田善裕
    定価 1200円+税
    発行 (株)アスキー


    15サイト、作者の素顔と裏側の真実を追ったルポ本。
    このタイトルにふさわしくない当サイトも恐れ多くも紹介されてはいるが、日本銀行の株式総会に小汚ねえジーパンとこのまえ作ったポコ○ンTシャツ着てまぎれこんでしまった気分……。わかる?このキモチ。わかるワケねーか、おまえらに。


    1月8日?曜日
    今日はこいつらRed Hot Chili Peppersのライブへ。
    イン武道館。

    そういえばうちのオカンも、私の友人などが来てビデオなんか見てると
    「レッチリ好きよ〜私も」
    と言い張るのだがどう考えてもムリをしてるとしか思えない。マイケルジャクソンと、彼らの共通点がどこにもないような気がするからだ。

    ママ、私の友達に、いいかげんマイケルのビデオ見せ付けるのやめて下さい。イジメの原因になります。


    1月7日?曜日
    中国から帰ってきたばかりの友人と気取った店で飲茶を食べてる最中、ポケットがモゴモゴしていると思って中に手を入れると、左の中指の先に何かがグサり。
    2Hの芯が、鉛筆ごと見事に刺さっていた。
    とっさにそれを引っこ抜いて血を押しだす。みるみるうちに血がにじむ。
    指が鮮血で染まった時点で私は腕をテーブルの下から出して目の前の友人に差し出した。

    「う、うわ、どうしたの?」
    「すごいでしょ」

    ただただ驚く友人のアホ面に大変満足した私は、横を見たり後ろを振り返ってしてその指先を一人でも多くのギャラリーに見てもらおうと必死であった。

    人は他人の血に弱い。
    みんな見てみぬフリをするので、
    「日本人はこれだからイヤだねえ」
    と、お返しに中国帰りのフリをしてみた。効果はなかった。

    「心臓より高い位置にあげとかなきゃ」
    としばらく腕を上げていたが、つまらなくなったのでやめにして
    『飲茶を食べてる人はなぜ気取っているのか論争』
    を大声でおっぱじめる。
    モノが小さいので口を大きく開けないからだという結論を出した私たちは、『点心を大口で食べる会』を急きょ結成し活動を開始。

    こころなしか周りの人間も、口を大きく開けて食べるようになった。
    (同志たちよ……)
    かなりの手応えを感じながら店をあとにした私たちは、コーラ1200円の明細に驚愕。
    「さあ、文句を言ってこよう」
    と言う私をなだめながら、
    「これだからアソビと外で会うのイヤなんだよ……」
    と涙目になっていた中華友人。
    『点心を大口で食べる会』はみるみるうちに会員を増やし、団結力を強固なものにしたと思ったら、わずか2時間で自然解散。まっ、こんなもんでしょ。


    1月1日?曜日
    山頂の崖っぷちでご来光を拝んでから、アッという間に5日が過ぎました。
    ワタクシのパクり年賀状、皆さまのお手元に届いたでしょうか。
    え?まだですか?そりゃそうですね、アンタにゃ出してないもん。

    さて、年賀状といえば。
    毎年、受け取ったものには
    「昨年はお世話になりました。今年もヨロシク云々」
    と言う言葉がきわだっていて、それがまた全然会ってない人に限ってこうだから、日本人の多くは新年早々の大ウソツキだと言うことになる。
    おめでたい日だからと言って見逃すわけにはいかない。

    私はすべての人にかたっぱしから電話して
    「ねえねえ私、去年アンタに何かお世話しました?格別のご厚情を賜らせました?」
    とワケのわからない日本語でつめよった努力の甲斐あり、年々印刷のハガキが減ってきている。
    おかげで1月の電話代は通常の2割り増し。

    しかし、今年のコレステロール伊藤からのハガキ、印刷の文字にこんな手書きの線が。
    昨年は大変お世話になりありがとうございました
    本年もよろしくお願いいたします

    おめえはいいんだよ、おめえはよー。世話してんだからよっ!
    と思いつつ、今世紀も彼女には勝てそうにないなあと厳かに思ったお正月。



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