私を読んで

「ちょっとそこのスカした君たち、君たちはなんで私のホームページを開いてもくれないのかね?」

 私は友達に問いかけた。

 この日記のボタンをいつもいつも押してくれる、生まれて一度も会ったことのない人間(どうもね!)が沢山いると言うのに、私の友人御一行は一人もココを読まないのである。一人もですよ、数えてみたら13人くらいいるんスよ、パソコン持ってるバカ。

 「だってつまんないじゃん」

 …………そういうことらしい。

 考えてみれば、私の作っているミニコミ「低能文学マガジン0点」をムリヤリ売っても、
「まだ読んでないな、ほら、オレ読むの遅いから」。
 2年もかかってあのペラペラの創刊号さえ読んでいないらしい。

 私は礼儀として、電線に止まったスズメも落ちると言われる『睨み』を利かせてちゃんと読んどけと言うには言うが、面白かったと言われるよりはなんだかずっと足の裏あたりがニヤニヤしてしまう様な気がしますがこれは負け惜しみでしょうか。それともあれか?水虫持ちの友達のかあちゃんのサンダルひっかけて、ファミリーマートに行ったせいか?




花見&禁断の不法侵入ツアー

今日は久々のため、対談風「今日の出来事」で責めてみました。 ゲストは本人の執拗な希望でコレステロール伊藤さん。

土屋 遊(以下アソビ)「今日はなんかさ、でかいイベントが一日に二回あったって感じだよね」
コレステロール伊藤(以下伊藤)「テーマはやっぱり『ナミダ』でしょう」
アソビ「なんで?」
伊藤 「んーだってまず花見(注1)でナミダ(注2)、吹奏バカブ(注3)でナミダ」
アソビ「なんでバカブでナミダなの?」
伊藤 「なんで?」
アソビ「なんでって何よ、こっちが聞いてるの!」
伊藤 「ひさびさで感動しなかった?」
アソビ「アーそう言うことか、アンタすぐ泣くもんね」
伊藤 「でもさ、これじゃあ読んでる人なに言ってるのかさっぱりわかんないんじゃない?」
アソビ「んーそうだねえ解説入れますか」
伊藤 「でもこのパソコン、読む人っているの?」
アソビ「わかんない、いないんじゃない?」


(注1) 花見の幹事にされた私はハライセに集合時間を午前3:00に設定した。希望者16名、欠席者6名。遅刻者抹消。善福寺公園川沿い
(注2) 早朝6時ごろから約2時間くらいかけて徐々に集まってきたおとなり、バーベキュー軍団が牛肉推定20キロを次々に焼きだした。煙がスゴくて目にしみた。 わざと涙を流しながら苦情にうかがい色じかけもこうしてまんまと焼き肉をせしめることに大セーコー。
(注3) 吹奏楽部の別名。 母校(高校)近辺をとおりかかったわれわれは発作的に無断侵入を思いつく。 講堂に忍びこんだ私たちは思いがけずリハーサル中の吹奏バカブから熱烈なる歓迎をうけることとなる。

アソビ「しかし○○(注4)は昼間でもなんか怖いよね」
伊藤 「『まーたアソビ、おまえかあーっ!』って中ジイ(注5)の大声がいまにも聞こえてきそうでホントビビったよ」
アソビ「何言ってんの?その怖いじゃなくてなんか出そうってことだよ」
伊藤 「ああ、ま、歴史がありますからね、○○七不思議」
アソビ「よくあんなとこで寝泊まり(注6)できたよね」
伊藤 「よくあんなとこからイス(注7)投げれるなあ」
アソビ「んん、ま、記念ですからね」
伊藤 「『アソビ参上』とかって書いた紙でも一緒に投げればよかったのに。ルパンみたいに」
アソビ「でもあれだよね、何年経っても学校に行ったらなんかしでかさないと申し訳ないというか気が済まないというか。なんだろうあの心理は……」
伊藤 「アソビだけだよ、そんなの。条件反射じゃない?」
アソビ「そうかなあ」
伊藤 「そうだよ」
アソビ「証拠あり。ビデオ撮ったしね」
伊藤 「しかも照明付きで」
アソビ「あれは笑ったねえ、はじめちゃん(注8)真剣だったもんね」
伊藤 「試写会やろうよ」
アソビ「ていうか売ろうよ。『女子高不法侵入』」
伊藤 「副題『お花見その後で』」
アソビ「『トイレその後で』みたいじゃん」
伊藤 「いいねえ」
アソビ「でも○○、油断しすぎだよね、男子禁制なのに誰でも入れるよ、あれじゃあ」
伊藤 「やばいね」
アソビ「ビデオ撮れるし」
伊藤 「照明付きだし」
アソビ「しつこい。トイレに隠れててさ、マジで生ギャル襲えるよね」
伊藤 「んー襲われたい」
アソビ「言うと思った
伊藤 「ねえねえ途中で五十嵐(注9)いなくなんなかった?あれはなんだったの?」
アソビ「さあ……」
伊藤 「もしかして……」
アソビ「もしかすると……」
伊藤 「もしかするでしょう……」
アソビ伊藤「んー」


(注4)学校の名称。母校の名誉のために名はふせておく
(注5)生活指導の教諭。声の大きさと腹のでっぱりには定評あり。
(注6)運動部の合宿は教室にタタミを引いて約10日間。もちろんキモ試しあり。トイレに行くのが怖くてベランダで用を足したことが当時ちょっとした話題になった。
(注7)音楽室の窓からプールにイスを投げておいた。もちろん記念に……。
(注8)同行者・通称バカはじめ。そのマヌケぶりがウケてけっこう『0点』読者に人気である。不法侵入ツアーでは、「素晴らしいなあ」をうるさいほど連呼。
(注9)『0点』音楽担当・別名質問芸術家




珍獣コレステロール

 前々から凄いヤツだとは思っていたがコレステロール伊藤はさすが一部で珍獣と言われているだけのことはある。

 ボーリング大会後の床屋ノットリ新年会での事件。(イやコレはまさしく事件だろう)
 コレステロールが突然
「ねえねえ男を見るときに最初どこから見るう〜?」
と女連中に問うたのだ。
 顔、センス、雰囲気……まあ、そんなトコでしょ。(ちなみにミーはいいかげんをかもしだしてる人がお好み)
そんじゃあアンタはどこから見るのかと聞くと
「股間でしょ?やっぱり」

 …………。

 自らエロ系だと自負していた私のプライドはあっさりと打ち砕かれ、長年の友人コレステロールにに即弟子入り。しかし師匠の極意を極めるにはまだまだ時間がかかりそうである。




コレステロールに乾杯

 もうホントに全てにやる気がなくなる時が私にだってある。
 階段をのぼったり、ジャミラやダイナマイトや亀田くん(犬とかあらいぐまとか亀)にご飯をあげたりからかったり、ビタミン剤を山ほど飲んだり、新聞の尋ね人欄を探して笑ったり、そんなしなければならない毎日のことが死ぬほどヤになる時がある。あ、山本のババアに嫌がらせもしなければならない。
 とにかくガクンと腰が砕け、息する気力がなくなっていく、そんな時が一年に一回くらいある。

 コトの発端はコレステロール伊藤だ。
 私は昨日、あのバカの家でモツ煮とタコ刺しとキンピラと大根サラダを食っていた。タコ刺しはほとんど私が食った。そんなことはどうでもいい。
 そこでバカが突然、
「ねえ、股間のココのとこがカユくなるのってさあ、糖がたまってきてるんだって!ホラ、ウチのパパも糖尿だったでしょ、私もそのケがあんのよビョーキなんだよ、これは」
と言いだした。
 わかりやすく説明しよう。
 コレステロールは股間を掻くクセがある。昔からの読者ならご存知だと思うが、「初対面の男を股間から見る」と言うコレステロールは、股間とは切っても切れない仲と言うか、私たちの間では『股間=コレステロール』と言う図式が成り立つほどなのである。
 股間と言っても、マ○コそのものではない。正確に言うとココだ。

 ココをあの方はスカートやジーンズに手を突っ込んで掻くのである。
 時と場所を選ばない、あくまでも無意識。意識的なら犯罪だ。つーか私なら訴える。R指定と言うよりも、むしろ人間ならば人間だからこそ人間であるがゆえに目をふさぎたくなるような光景なのである。初めて目撃した人はまちがいなく夢でうなされるだろう、かわいそうに。

 とにかく私は
「何ソレ、誰が言った?」
と聞き返した。
「ん?ネクタイ屋のおばちゃん」
 あのバカはちょっと前まで、ネクタイ屋で働いていた。そこのおばちゃんが、「股間周辺を掻くのはビョーキだ」と教えてくれたと言うのである。
 それでなくても軟体生物のようなミッチョが、酔ってクネクネになりながら笑って言った。
「いや〜ん、それって会社でも掻いてたってこと〜?」
 するとコレステロールは、かたくなにそんなことはしていないと断言した。しかしおばちゃんは突然そんなことを言いだしたと言うのである。なんでだろ?なんて抜かしているのである。
 しかもそう言いつつコレステロールの手は、キチガイじみた豹柄のスパッツの中にあり、モサモサと動いているのである。
「掻いてたに決まってんじゃん、アンタそれでクビになったんだよ〜」
「いや〜ん」
「違う違う」
「あったりまえでしょそんなこと、じゃあなんでそんなこと突然ババアが言いだすの?ボリボリ掻いてたんだよ、絶対」
「違う違う」
「ホラ、今だってかいてんじゃん」
「いやこれは違う」
 私はコレステロールの右手を視野にいれながら、それでもせっかく食べたタコを吐きたくはないので直視することは避けていた。
 確かにヤツはマンガを声を出して読むようなバカではあるけれども、高円寺の商店街では人波に体当たりしながら我が道を行くキチガイではあるけれども、男はみんなイチモツに見えてしまうセックスマシーンであるけれども、私はそれをコケにしながら笑いとおしてきた。
 しかし、『マンコ掻き』をビョーキのせいにして市民権を得ようとするこの珍獣は、もしかしてこの宇宙では貴重な存在で、敬意を払うべき相手なのではないかと思うと私はなんだかもうガックリと音を立てて、生きる気力がなくなっていくのです。
 上には上がいる、と。




探偵家業

 探偵をやった。
 依頼者はA子20代主婦。
 A子のダンナの浮気相手の写真を撮ることが私の仕事。どうしても相手の顔が見たいという。
 報酬はスカイラークのえびフライ付きサーロインステーキ。

 ダンナの浮気相手『K崎B恵』は千葉県浦安市で独り暮らしをする年齢不詳の謎の女性だ。
 わかっているのは電話番号と住所だけ。まずは家を探さなければ。

 黒いサングラス、黒いカウボーイハット、黒ずくめのいでたちに黒いジープ。タバコはマルボロ、ライターは100円。今日は大安。
 万全の態勢で私は探偵を開始した。
「ちょっとその服やめてよ〜」
と言いつつ車のトランクにあつかましく乗ってきた依頼人A子も一緒だ。

 しかしバカA子は興奮してるのか、千葉に向かうまでに
「トイレ行きたい、もう我慢できない」
と何回も言うので何回も高速を降りて何回もトイレを探し、何回も迷ったあげく浦安に到着。

 浮気相手『K崎B恵』の住む地域は独特な雰囲気の土地で、やけに『K崎』の名字が多い。それに私は人にジロジロ見られたり、後ろ指さされたり、言いがかりつけられるのには慣れているんだけどそれにしてもすれ違う人がみんな私たちに注目する。
私「ねえ、なんかみんな私たちのことジロジロ見ると思わない?」
A子「そりゃあアンタがそんなに目立つカッコしてるからでしょ、サングラス外してよ、もう夕方なんだから……」
それにしても異様な雰囲気のするところだ。

 やっと見つけた『K崎B恵』の家は、なんだかとっても衝撃的だった。
 屋根はトタン、壁は穴が開き、ドアらしいドアはなく、玄関の割れた窓ガラスはガムテープで補修してあった。2階もあるが窓という窓は全て雨戸が閉まっていて、その雨戸もコケが生えたり割れたりしてもう何年も開けた様子はない。
 ココ、ホントに人間住んでるの?
 私たちは半信半疑のまま焼鳥を食べながら張り込みを開始した。
 しかし人間は住んでいた。
 日も暮れたころ、あの割れた窓ガラスの奥に明かりが灯ったのだ。
「え?居るんじゃん」
 焼き鳥の串に付いたタレをしゃぶるのにも飽きたので、私は強行作戦に出ることにした。

 題して行商作戦。
 車の中に無人店で買ったトウモロコシが入っていた。そのトウモロコシを売りに来た行商のフリで私が玄関まで『B恵』をおびき寄せ、A子がその姿を見る、出来れば写真も撮る作戦。
A子「でもその服装……どう見ても行商って感じじゃないよね……」
私「いいんだよ、この際なんだってっアンタ見たいんでしょ」
A子「うん……まあ」
 そして私は怪しいいでたちでトウモロコシを抱え、割れた窓ガラス(玄関)を叩いた。一応もしかして買ってくれたときの儲けの分も考えて1本150円で売る予定。(実際は100円だった)
「ごめんくださ〜い!ごめんくださ〜い!」
 玄関はカギも付いていなかった。無理矢理開けようともしたが開かない。壁のアナから中の光が射しているものの覗いたが中はみえない。
 5分粘ったが、結局『K崎B恵』は出てこなかった。
A子「もういいよ」
私「え、いいの?」
A子「うん……なんだかこのお家見てたら、どうでもよくなっちゃった」
私「……でもステーキはおごってくれるんだよね」
A子「うん」
私「えびフライ付きだよね?」
A子「……うん」
私「ビシソワーズスープもいいかな?」
A子「ダメ」
 恋する女のココロは、とても複雑だった。




不吉な旅

私は何事かあると強烈な思い出を欲しがるとニッキに書いたばっかりに、ご先祖サマが私にキテレツな出来事をプレゼントしてくれたらしい。お盆だし。ありがとう、じいちゃんばあちゃん。でももう二度とおせっかいはやめてくれ!

15日
AM10:00 不吉な出発

前日に法に触れないていどのワルサをして、キャンプ当日は頭痛&吐き気でもうすでに行きたくなかった。不吉だ。
早朝6時集合なのに私は10時ごろたたき起こされて、車に拉致監禁。
「ヤダ。行きたくない」
といいつつ、寝坊したことを皆に怒られなかったので実はココロの中ではかなりニヤついていた。

PM3:30 薪を求めて
目的地はいつも行く秋川ではなくて栃木の鬼怒川。鬼が怒る川……不吉だ。
いつもは現地で薪を調達する。しかし鬼怒川周辺には薪がまったく売っていない。不吉だ。
探しもとめて2時間。やっとゲットしたと思ったら五十嵐のバカがヘーキな顔して道に迷う。これは不吉ではない。いつものことだ。

PM5:50 落ちる
そして私たちは見事に落ちた。
田んぼに。
角度70度の景色がそこにあった。

必死にもがいて窓から脱出し、自分だけ助かろうとするコレステロールの姿は醜かった。
「う……動くとやばいんじゃねえか」
「どーする?」
「どーするって……」
「しりとりでもしようか?」
「……」

私はすかさずケータイをかける。つながった!
「あーもしもし?ぐへへ〜今どこにいると思う〜?」
「え?なになに?ウチの前?近く?近くにいるの?」(なぜかみんなビビッたように焦ってこう聞く。そんなに私が嫌いなのか?)
「バ〜カ!超ナナメな車の中だよ〜記念にネ録音しといてよ、記念だから」

かけるところもなくなったのでオカンのところへかけたら
「バッカじゃないのっ!アンタって子はっ!いい年こいて記念もへったくれもないでしょっ!いいかげんにバカみたいなことやめなさいっ!頭おかしいんじゃないの!?そんで今どこにいるの!」
「だから車の……(と言おうとして切った。ナナメ車の中で説教を聞くのは少々辛いもんがあるからね)」

PM6:10 脱出成功
運転席から五十嵐が脱出。
この角度、この態勢のまま過ごすとどーも腸ねん転を起こしそうなので私も脱出を試みた。
ドアが開かない。窓から出る。それに続いて全員脱出。
車を押したり担いだり、記念に屋根に乗っかって度胸試しなどして色々試すがこれ以上やると車本体が危険。
仕方なく1時間以上かかるというJAFを待つ。記念写真もとる。もちろんナナメに。 PM7:00 大雨攻撃
物凄い勢いで雨が降ってきた。
仕方ないので全員また車に非難。先ほどの名和氏の提案によりやはりシリトリをやる羽目に。

JAFから電話。
道がわからないという。
そんなこと言ったってコッチもわからない。
なにしろ道に迷ったんだから。

PM7:30 JAFのバカ
JAF到着。しかし、色々検討したが真っ暗やみ&大雨&道幅が狭いっつーことでトラックが通れない。けん引は断念。明日もあさっても明明後日もムリだという。JAFってなんなんじゃ!?残されたウチらは途方に暮れつつも、シリトリの続きを開始。

PM7:50 思いがけず宴会?
中島さん老夫婦が外出先から帰宅。
見ず知らずの私たちを家に呼んでくれた。
訛っているので何を言ってるのか良くわからないのだが
「5時からじゃあ夕飯食べてないんだべえ?食べてけえ今作ってやっからあ」
と言うのだけははっきり聞き取れた。
「それでは遠慮なく」
と言ったのは名和くん。
「ビールなんてけっこうですから」
と言ったのは健君。最強コンビだ。

バーベキューにそなえて昼抜きにしていた私たちの胃袋に酒とビールと現地直送料理をさんざん流し込んですっかりごちそうになってしまった。コレステロールは台所に立ち、娘のように手伝っている。世間話をしているようだがお互いハナシは通じないようだ。
おじちゃんが知り合いの車屋に電話してくれて、朝に車引上作戦を開始することに。
揚げ句の果てに近所の旅館に空き部屋を確認してくれて送ってくれるという。

PM10:00 旅館到着
旅館のおかみに「夜中にわるいけんどこの子たちをどうぞよろしくお願いします」みたいなことを言ってさっそうと帰っていった中島さん夫婦はきっと人間じゃない。人間がこんなにいい人であるはずないのである。

16日
AM9:00 車、正常な角度に

とにかく車でけん引するのはムリなので梅の木を使って何やらひっぱりあげることに。約2時間半かかって無事に完了。その間私とコレステロールは中島さん宅でお茶をすすっていた。名和氏もしょっちゅうお茶を飲みに来た。
「このお茶っぱはやっぱり静岡のですか?」と意味不明なことを言ってさぼっていたが健に見つかってしばかれていた。

AM11:30 中島さんとの別れ
本当は今日、朝4時から海ボタルへ行くはずだった中島さんから大量の味噌、きゅうり、ナス、すいか、ブドウなどを土産にもらってなんだかワケがわからなくなり「またきます」などと口走ってしまった。

AM12:00 意地でもバーベキュー
「今度から誰かの車が道に落ちそうになってたらさあ……蹴落として逆さまにするなんてことはやめようぜ」
「そうだね、手助けしてあげよう」
「御飯も食べさせてあげよう」
「土産に味噌もやろう」

川原で悲願のバーベキュー開始。
バーベキューもおいしいけど、昨日の晩あなたが作った唐揚げの方が百倍美味かったよ、 おばちゃんっ!

群発地震が旬、長野方面へ明日行くことが急遽決定した。見守っていてくれよ〜ご先祖サマ!今年こそ墓参りするからさ!




ZOO

学校さぼって動物園に良く行ったな。
でも今もやることはたいして変わりない。

プレリードックの頭上でバスタオル急に広げてビビらせたり、よくおしっこ引っ掻けてくるトラに逆におしっこ引っ掻けたり、くもざるの前で猿のお面かぶって大騒ぎさせたり(これはマジで大騒ぎだよ、やってみ)して、飼育係の人に見つかって怒られることもあるけどさ、いいじゃ〜ん、たまには。
与えられた食餌をとって寝るだけのつまらん生活に、しばし活気を与えてあげようとする私たちのささやかなプレゼントなんだから。
上野のゴリラなんて、私を見つけたら絶対ウンコ投げつけて喜んでるもんね。目には目を、ウンコにはそれにふさわしいモノを。

しかしそんなシゲキックスな動物探検隊も、今日の主役はオリの外でした。

クモの巣に、なにやら黒い物体がひっかかってるのを目ざとく見つけたのは視力2.0だけがご自慢の五十嵐朝日せんせい。
「おい、あれ、コウモリだ」
「ほんとだあ、コウモリちゃん」
でも私は視力0.03だけがコンプレックスの土屋 遊です。こんにちわ。
「え〜違うよ、コウモリじゃないよ、カラスアゲハじゃな〜い?コウモリがクモの巣にかかるワケないじゃん」
しかし五十嵐は『ここから先は入ってはいけません』をなんなくクリア。
そして
(ああ、神様、面白いから五十嵐が池に落っこちますように)
と熱心に祈る私をよそにその物体をつかんで池の淵から帰ってきた。
「ホレ」
みんなの前で羽を広げてみせた五十嵐は、限りなく得意げだ。鼻の穴まで大きくなっている。
鼻の穴を広げるのは、コレステロール伊藤のただ一つの自慢であるのにそれさえも奪って、五十嵐の自慢は一気に2つも増えてしまったようだ。
コレステロールは唯一の自慢を盗まれたことにも気づかず、ただただアホ面こいてコウモリをながめている。そうじゃないかとは思っていたがやっぱりこいつ、バカだ。

私は例のごとく、コウモリを連れ帰ってさも自分がゲットしたようにみんなに自慢しようと思っていたのだけど、その気は失せた。
それほど、コウモリは不気味だったのである。
長〜い指の間にはうす〜い膜がはられていて、あっちが透き通ってみえる。(これが羽)
でもって顔だよ、顔っ!
「シャーッ!」
って感じで小さなスルドイ牙を剥きだしてくんの。それがコワイのなんのって。
でもって目は見えないらしい。まあ見えてたらコレステロールドアップで失神してただろうし。
眼球らしきものはあるんだけどこれも白い膜みたいなので覆われていて、いわゆる白目。さすがホラー映画にでてくるだけのことはある。

私が飼わないと知った五十嵐は、動物園をあとにするまでコウモリの羽を広げながら
「これ、買わない?安くしとくよ」
と親子連れ、バカップル、老夫婦に至るまで誰彼かまわず言いまくっていたが、結局
「コウモリを持ったヘンな人がいます」
と通報されただけで誰も買ってくれなかったんだよ。
動物愛護のバカが失禁して怒りそうないいハナシでしょ。




大丈夫なヒト

「大丈夫?」
と言われると、
「いいえ大丈夫じゃありません」
と必ず答えるようにしている土屋です、こんにちは。
 質問したにもかかわらず、私の答えにみなさんビックリなさるのはいったいどういうことでしょうか。頭おかしいんじゃないの?
 みなさん、大丈夫ですか?頭とか。

 友達の通称夢見る容子ちゃんが晴れてインフルエンザにかかったというので電話してみました。
「うん、大丈夫」
その声がまったく大丈夫ではなかったので冷やかしに行くと、やはり彼女は大丈夫ではありません。
 仕方ないので、この前テレビで観た『Shall we ダンス?』の名場面(渡辺えり子が「わくわくしちゃ〜う!」と言うところ)を景気づけに彼女に見せようと、ビデオを借りてきて同じ場面を30回くらい見せながら、ヨーグルトにイチゴとバナナとキウイのスライスにハチミツどばどばかけたやつを作って全部食べてきました。

 このロマンチック容子ちゃんについては今まであえて触れずにおきましたが、私の友人の中でも1,2を争う天然記念人です。ちなみに容子ちゃんのおさななじみにゲンと言う人間の風上にも置けない女がおりまして、人は皆このゲンを「知能犯」と呼んでいます。
 なぜこの場でご紹介しなかったかと言うと、もったいぶっていたわけではなく、彼女のおかしさや異常さは私の文章では表現できないからです。そして今でもそれをお伝えする気はありません。もしかしたら今後、特設コーナーでご披露するかもしれませんが。でっへっへ

 ええと、今回は容子のそんな奇行ではなく、彼女の強さです。
 強い女が私は大好き。
 アナタがもしも男性なら、ぜひとも強い女に恋をしてほしいものです。
 そう、容子なら
 たとえガソリンをぶっかけられて火だるまになっているときでさえ、サンシャインビルの上から落ちているその最中でも、コーヒーと間違えて醤油をゴクゴク飲んだ直後でも、あの頼もしい
「大丈夫」
を聞くことが出来るはず。ね?面白そうでショ?



HOMEDIARYTEXT