トワイライトゾーン

ボンネットに飛び乗って赤信号を走る

物語は終焉を迎えようとしているような気もするし
これから始まるような気もする

朝焼けの色は
手ぐすね引いてワナを仕掛ける
そんな
そんなわざとらしい色をしていました





うる星やつら パート5

ワイドショーでは美人のゲストが お金より愛だと言っているし
この空を見上げて
雲一つない空だとお天気お姉さんが言う
バカにした字を並べながら 書さえも僕に説教をする

高速の下に寝ているボクにまで君達は何かを言わないではいられないのか
ぼくはお腹がすいている
言いたいことはそれだけだ




微香空間

UNOで遊んだ 雨降りの夕方
サイコロ型の チョコを食べながら
いかれたガスガンが 暴発して
あの子の顔に BB弾が 当たった

UNOで遊んだ 雨降りの夕方
サイダーを飲みながら
部屋の真ん中に 微香空間
ラベンダーの香りを 吸い込んだ

今でも
微香空間のフタに
鼻を当てて 匂いを嗅ぐと
ごめん
あの日に 帰れそうな気が するよ

[by kshima]投稿作品







ZENKA

いつもあと一歩のところで
しくじることで有名なオトコは
今夜は蒲田の交差点で捕まったと聞いた

オトコが誰といて
何処に行こうとしていたのか
今度は何日で出てこられるのかそんなことはどうでもよくて

ただ
その瞬間に

ほんの一瞬でも私のことが頭によぎったか
チラリと思い出し
また怒られるとでも思ったか








部屋に一人。午前二時  

彼女が僕の部屋を去って行ったのは  
僕の愛に耐えられなかっただけなんだ  
彼女が寝ている間に  
財布からお金を拝借していたのに  
気づいて去ったわけじゃない  
僕の愛に耐えられないだけ  
ただそれだけ  

[by 田代マムシ]  
投稿作品  








    トイレ記念日

    公衆トイレのすみっこで
    私達は恋をした

    こんなロマンチックを
    電灯に群がる小さな虫たちが祝福しているように見えましたが

    ええ
    気のせいだったのかもしれません








ワサビジュースはアナタの証  

晴海の海に飛び込んで  
ワサビジュースを一気飲みして  
路駐の車をかたっぱしから叩き割るのは  
アナタの証  

愛の証とかヌかすな  






ボッキンガム宮殿

俺の宮殿では毎朝決まった儀式があって
どんなに疲れていたってやっちまうんだ
俺の宮殿は豪華絢爛かつ優美かつ広大だ
君はそれが見えなくて宮殿を出ていった

我がボッキンガム宮殿の忠実なる衛兵は
今朝もまた直立不動でエレクトしている
夜の勤めをろくに果たせなかった代りに
今朝もまた天を仰ぎ過ぎた年を数えてる

君はあの狭い2DKとやらを宮殿と称し
さほど誠実でもない王子様に鞄を持たせ
朝の儀式もそこそこにドアから放り出す
君の中の宮殿には30Wの蛍光灯一つだ

君よ我が宮殿に戻る気はやはり無いのか
君にはもう高くそそり立った鐘楼よりも
王子様が貢ぐ小銭の方が大切なんだろう
ふんぞりかえる腹の方が大切なんだろう

だが我がボッキンガム宮殿唯一の衛兵は
君に突進して殉職する用意ができている
できてはいるが残念ながら機会が来ない
もはやお辞儀も敬礼も流暢な言葉までも
みんな忘れてしまったけれどもただ一つ
直立不動の姿勢だけは忘れていないんだ

また朝が来たな我がボッキンガム宮殿に
おきまりの儀式の時間だ今日も始めよう
朝日を浴びた我が衛兵の勇姿いつかまた
満天の星空の下夜の勤めにいそしむまで

[by TK(つかさ)]投稿作品  






性的視点からの分析より 
 
  君の笑顔は僕の性感帯に違いない 
[by 旅ing]投稿作品  






脱線人生

急ブレーキの丸の内線でボクは考えた
赤坂見附のあのカーブで
急ブレーキを踏んだのはダレ

お陰でボクはかわいいパンチラの小さな足元を踏み
いつも少しだけ膝の開いたあの娘の隙まで失ってしまう
それからというもの
新聞の中身とは関わりのないトコロで生きています

だから勧誘はお断りです
少なくとも洗剤じゃビクともしません


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